別れさせ屋には注意が必要

近年、恋人や配偶者や不倫相手と別れさせる工作を行うと宣伝する業者が存在します。
一見探偵業者と類似しているよう装っているのですが全く別の業態で注意が必要です。
探偵社が直接別れさせ工作を請け負っている事を宣伝してしまうと自社のイメージを低下させてしまうので別の屋号を設けるなどして別会社を装っています。
基本的に探偵とは依頼者の相談に沿って調査を行い、事実に基づいた報告を行い適切な助言を行います。
別れさせ屋・別れさせ工作とは依頼者の要望に応じてターゲットを調べ上げ、ターゲット毎に工作方法を選択して近づいて罠を仕組んで別れさせる工作を行うものです。
工作方法は多岐に渡り偶然を装ってターゲットに接近して不倫関係に持ち込んだりハニートラップを仕掛けたりします。その時の証拠を別れさせたい相手に提示するなどして破局に追い込みます。
そこには嘘や偽り、無理矢理証拠を作る、描写から別の証拠に錯覚させるなど捏造を行うなど探偵業務とはかけ離れた世界です。
探偵業者は証拠を捏造したり錯覚させる様な報告は絶対しないのが鉄則であり探偵の原則から大きく離れた別業種と認識するのが正確です。
そういったこともあり探偵業者が直接別れさせ工作を請け負う様なケースは非常に少なく、別会社を挟んで請け負うケースが多いです。
そこまでして何故別れさせ工作を請け負うかという部分について触れていきます。
探偵業と違い別れさせ工作という業種は最近生まれたものです。
請け負う金額に相場の様なものが無く、調査業協会の様な規律を守る団体も存在しない為、いわばやりたい放題の状態にあるからです。
費用面のトラブルから調査方法のトラブル、調査結果についてのトラブルにクレームを訴える先になる消費者側の団体がありません。
実際に起こっているトラブルとして1番多いのが、工作の依頼を受け費用を受け取り実際に工作はほとんど行わないケースが目立ちます。
ほとんどという表現を用いたのは一回〜二回程度の事前調査を行い、その後の工作を行わないケースが多いからです。一回も調査を行わないのでは詐欺罪に問われる可能性が高く、これを避けるために見せかけの調査を行います。
その後、事前調査の報告だけ上げて理由をつけて工作を行わないケースが多く見られています。
その他にも工作中に追加費用を何度も要求したり依頼者に嘘の報告を上げて工作期間を伸ばして追加費用を請求、断ると工作を打ち切ると脅すなど悪質なケースも散見されます。
2009年には殺人事件にまで発展したケースがあります。
工作員が工作を超えてターゲットの女性と恋仲になりその後別れ話を切り出された際に逆上して殺害してしまいました。
犯人はターゲットを本気で愛していたと供述していますが財産狙いで近づいたと見られております。
この事件が発覚したことにより別れさせ屋と言う業種の存在が世間一般に知れ渡り、同時に金銭を得て別れさせ工作を行うこと、別れさせ工作を依頼する人への批判が広まる事となりました。
別れさせ工作にはターゲットの事前調査が必要となり探偵の技術が必要となります。
そういった事もあり探偵業者が別れさせ工作を請け負うケース後を断たないようです。
別れさせ工作に使われるターゲットに近づく基本的な手法として、好意を持っている様に装い肉体関係に持ち込む行為ですが、明らかに公序良俗に反する行為として違法となります。
依頼者まで罪に問われかねない危険な行為となりますので注意が必要です。
探偵は真実を以て依頼者の要求に応えねばなりません。
真のない調査をAG探偵社が請け負うことは絶対にありません。